「キノコ怪人」
ショッカー改造人間キノコモルグに始まったキノコ型の改造人間や怪人は、人型の肉体にキノコ、それもシメジのようなキノコが生えているものやキノコ一つそのものが怪人のケースが多かったような気がします。
仮面ライダーBlackに登場したキノコ怪人はそうではなく、キノコの傘が幾重にも折り重なり、目や鼻、口がなさそうに見えて、実はその幾重にも重なったキノコの傘の合間にちっこくあったことが実に気味悪く、それがゴルゴム怪人っぽくでよかった造形とデザインだったなと思いました。
改造人間がリードする世界を作り出そうとして組織され、生み出された仮面ライダーは秘密結社と相まり、実は怪奇性たっぷりだったことを思うと、このキノコ怪人のような不気味さは改造人間とか怪人は、こんな具合の怪奇性がなければと思ったものです。
胞子の寄せ集まりがキノコであり、密度が薄い分、毒素でもなんでも取り込んで出来上がっているのではないかと思うと、その胞子そのものがキノコの実体であり。ゴルゴム怪人だけあってキノコ怪人の作戦の目的はこの胞子を利用した人の感染にありました。
そうしたこととは別にキノコ怪人のデザインに目を奪われ、キノコの傘のような肉体の一部を引きちぎってブーメランのように投げつけるなど、奇抜な能力に面白みを感じました。
キノコ怪人の身体も胞子でしたけど、毒素が強かったためにそれを浴びたものは幻覚を見るようになってしまい、仮面ライダーBlackも例外じゃなかったようです。
このキノコ怪人の主は三神官の内のビシュムだったみたいですが、イタズラにそのビシュムが光線技を使ったことがキノコ怪人に浴びせることとなって仇のようになっていました。
キノコは火にも弱いのです。
キノコ怪人が不気味だっただけに三神官は出しゃばること自体が、間違いでしたね。